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現在、patisserie AKITOではミルクジャムの名称を「ミルクスプレッド」と表記しています。
製法など他のフルーツジャムと何ら変わらず同じであるにも関わらず、
ミルクジャムの名称(注1)にジャムという文字を入れることが出来ないためです。
日本におけるジャムの定義(注2)は
かいつまんでいうと「野菜または果物を煮詰めたもの。糖度55度以上であること」とされており、
牛乳を煮詰めたミルクジャムはジャムと呼んではいけないことになっています。
「では、何と呼べばいいですか?」と表示に関しての管轄である消費者庁に
問い合わせてみたのですが「乳製品」「乳加工品」「ミルクスプレッド」ですかね〜との回答でした。
正解という呼び名が無いというのが本当のところなのです。
「乳製品」や「乳加工品」と表記していた時期もあったのですが
この場合も乳製造業(注3)の許可がいると言われてしまいました。
というわけで、現在は「ミルクスプレッド」に統一しています。
ここで少しジャムに関してのマメ知識
今、巷で流行っている甘さ控えめにジャム
糖度が55度以上ないものはジャムと表記されていないはずです。
今後、どこかのお店に甘さ控えめのジャムがあったら、こっそり裏ラベルを確認してみてください。
そして・・・これは僕のちっぽけな夢なのですが
ミルクジャムをもっとたくさんの方に知っていただき、もっともっと世の中に浸透してきた時・・・
ジャムの定義を「野菜または果物または乳を煮詰めたもの」と法律を変えることなんです。
いつかその日が来たら、皆さんも一緒に喜んでくださいね。
世界中の人たちに神戸・AKITOのミルクジャムっておいしいねって言ってもらえるように、
努力と研究を怠らず、これからもずっと美味しいジャムを作り続けたいと思います。
注1・・・消費者の商品選択の目安となる情報をくまなく正確に伝えるために、加工食品に共通した表示ルールとして、
平成12年に加工食品品質表示基準を制定
注2・・・消費者庁/ジャム類品質表示基準 及び 農林水産省/ジャム類の日本農林規格による
注3・・・戦後まもなく制定された、乳糖省令による